前の記事でカミソリ負けの話をした。
あの記事を読んで「自分はカミソリ負けじゃなく、もっと根本的に肌が弱い気がする」と感じた人がいるかもしれない。この記事はその人たちに向けて書く。
本当の敏感肌とは何か
敏感肌という言葉は広く使われているが、本当の敏感肌はこういう状態だ。
普通の化粧水をつけただけで、染みる・ピリピリする。
一般的なスキンケア商品を使っただけで肌がトラブルを起こす。これが本当の意味での敏感肌だ。女性のスキンケアの世界では広く知られている概念だが、男性にも確かに存在する肌質だ。
見た目としては赤みが慢性的にある、肌が常にカサついている、という状態の方が該当しやすい。
敏感肌の正体:バリア機能が失われた状態
敏感肌の根本は一つだ。
肌の潤いが足りず、バリア機能が失われている状態。
健康な肌の角質層には、外部の刺激をはじき、内部の水分を逃がさない「バリア機能」が備わっている。このバリアが崩れると、本来は問題にならないはずの成分にも反応してしまう。化粧水が染みるのはこのためだ。
バリア機能の低下が続くと、乾燥はさらに進む。ひどくなるとアトピー性皮膚炎との境界が曖昧になってくるケースもある。カミソリを使っている人は、ヒゲ剃りがさらに肌状態を悪化させていることも頭に入れておいてほしい。
洗顔という落とし穴
敏感肌の人が最初につまずくのが洗顔だ。
洗顔料は汚れを落とす。しかし同時に、自分の肌を守っている皮脂も一緒に落としてしまう。
皮脂はバリアの一部だ。それを毎日洗い流してしまうことで、バリア機能はさらに低下する。
「じゃあ洗顔しなければいい」と思うかもしれないが、そう単純ではない。
ぬるま湯だけでも、皮脂は落ちていく。
皮脂の融点は約34℃だ。この温度を超えると液状化して水に分散しやすくなる。毎日のシャワーや洗顔で使うぬるま湯は、洗顔料を使わなくてもある程度の皮脂を流し落としている。汚れたコップを水で洗っても落ちにくいが、お湯では結構落ちる。あれはお湯が油分を溶かしているからだ。
つまり洗わないわけにもいかないし、洗いすぎてもいけない。敏感肌の人が必要なのは、汚れだけを極力落とし、必要な皮脂は守ってくれる洗顔だ。
そして、そのあとに一般の化粧水をつけてしまうと染みる。余計に肌にストレスをかけるだけになる。選ぶ化粧水も変える必要がある。
キュレルシリーズという答え
ここで登録販売者として自信を持って言える。
すでに赤みが出ている方は、まずイハダ プリスクリードiで炎症を鎮めることをすすめる。キュレルシリーズと同時に使っても問題ない。炎症が落ち着いてからケアを整えていくと、肌が安定しやすくなるだろう。
敏感肌・肌が弱い人には花王キュレルシリーズが一番の味方だ。
キュレルは「セラミド機能成分」を軸に設計された医薬部外品ラインだ。弱酸性・アルコール無添加・無香料で、肌へのストレスを極力排除している。そして何より、洗顔・化粧水・日焼け止め・ボディケアまでシリーズで揃えられることが最大の強みだ。
いい商品をありがとう花王さん、と言いたくなる。
登録販売者として現場でいろんな肌の人に勧めてきたが、キュレルシリーズが敏感肌に合わなかったという声はほとんど聞いたことがない。これは正直な感想だ。使い続けてくれる人が多い。それがこのシリーズへの自信の根拠になっている。
迷ったらまず「キュレル 潤浸保湿 泡洗顔料」と「キュレル 潤浸保湿化粧水 I」の2つだけ買え。 この2つを変えるだけで肌への負担は大きく変わる。他はそのあとで考えればいい。
正解①:キュレル 潤浸保湿 泡洗顔料
まず洗顔を変えることだ。
キュレルの泡洗顔料は、敏感肌・乾燥肌を意識した設計になっている。汚れは落としながら、必要な潤いは守る。泡立て不要でそのまま使えるため、摩擦も最小限だ。
敏感肌の人が一般の洗顔料を使い続けることは、毎日バリアを削り続けることと同じだ。まずここから変えてほしい。
正解②:体にも同じことが言える
顔だけでなく、体も同じ問題が起きている。
一般のボディソープも界面活性剤が強く、必要な皮脂まで落としすぎてしまうことがある。敏感肌の人が体のかゆみや乾燥で悩んでいるなら、ボディソープを変えることで肌状態が整いやすくなるだろう。
キュレル 泡ボディウォッシュ ポンプ
キュレルシリーズのボディウォッシュだ。顔と同じ考え方で、潤いを守りながら汚れを落とす設計になっている。泡タイプで肌への摩擦が少なく、敏感な肌状態の人でも使いやすい。
正解③:キュレル 潤浸保湿化粧水 I
洗顔を変えたら、次は化粧水だ。
男性向けの敏感肌化粧水は正直選択肢が少ない。しかしキュレルシリーズにある。
キュレル 潤浸保湿化粧水 I(さっぱりタイプ)
男性にはさっぱりタイプで十分だ。セラミド機能成分が角質層に浸透し、バリア機能をサポートする設計になっている。
今まで化粧水が染みていた人が、刺激を感じにくくなる方も多いと思っている。そういう体験をされる方は少なくない。
キュレルシリーズが強い理由:日焼け止めまで揃う
敏感肌の人には、一般の日焼け止めも問題になることがある。
日焼け止めの成分が肌の負担になっているケースがあるからだ。
紫外線は敏感肌にとって大敵だ。しかし一般的な日焼け止めは成分が強く、それ自体が肌へのストレスになりやすい。
キュレル 潤浸保湿 UVローション/UVエッセンス
キュレルシリーズには日焼け止めもある。UV性能は専用の日焼け止めよりやや控えめだが、敏感肌に対応した処方で肌への負担を極力抑えている。
敏感肌だとわかっている人には、これ一択と言っても過言ではない。日焼け止めまでシリーズで統一でき、このラインナップの多さは他のブランドにはない強みだ。
それでもキュレルで合わない人へ:dプログラム
キュレルシリーズで十分な人がほとんどだと思っている。
ただし、キュレルでもまだ肌への刺激を感じる、もっと本格的に整えたいという方に向けて上位を紹介する。
登録販売者として言わせてほしい。dプログラムは、敏感肌で一般的に手に入る商品の中では日本で一番だと思っている。 現場でも、化粧品でこれ以上のすすめ方がないのではないかと感じることがある。さらに高みを目指す方へ。
dプログラム エッセンスイン クレンジングフォーム
資生堂のdプログラムシリーズの洗顔料だ。敏感肌向けに設計されており、洗浄力と肌へのやさしさのバランスが高いレベルで両立されている。
dプログラム モイストケア ローション EX
同シリーズの化粧水だ。潤いを届けながら、敏感な肌をしっかりケアする設計になっている。価格は上がるが、それに見合う品質があると考えている。
極度の乾燥には:ロコベースリペアクリーム
乾燥がとくにひどい人、またはキュレルシリーズにプラス1本加えたい人に向けて紹介する。
ロコベースリペアクリーム(第一三共ヘルスケア)
この商品に配合されているセラミド3という成分が優秀だ。
セラミドは角質層の細胞間を埋める脂質成分で、バリア機能の核心を担っている。セラミド3はコレステロール・遊離脂肪酸とともに角質層に浸透し、バリア機能のサポートが期待できる成分だ。乾燥肌・敏感肌で不足しがちな成分を補給し、長時間の保湿が期待しやすい。
使い方は化粧水の後に重ねるだけだ。 男性であれば乳液代わりとして使える。化粧水→これ1本で保湿ケアが完結する。
特に冬場の乾燥が気になる人、キュレルシリーズを使いながらさらに保湿を底上げしたいという人にすすめる。
実はこの商品、美容師の方によくすすめている商品でもある。
美容師の方は仕事でシャンプーを繰り返し、手の保湿機能が著しく落ちてしまっているケースが多い。ガサガサの手で悩んでいる方が少なくない。そういった方に、朝と夜、できればシャンプーをした後などこまめに塗ることをすすめている。無香料なので、職場でも塗りやすいだろう。それだけでもかなり肌の状態が変わってくると思っている。
もちろん単体でも使える。スキンケアがめんどくさい男性で、とにかく乾燥だけ何とかしたいという人は、洗顔後にこれ1本をつけるだけでいい。シンプルに乾燥と向き合う手段の一つだ。
ラインナップの中ではハードタイプのクリームがおすすめだ。 少し硬めのテクスチャだが、手のひらで少し温めれば問題なく伸びる。もともとハンドクリームとして展開されているが、顔にも問題なく使える。
どこで買えるか
この記事で紹介しているキュレルシリーズ・ロコベースクリームは、ドラッグストアで大体買える。 手に取りやすい価格帯で揃えられているのも、このシリーズの使いやすさの一つだ。
dプログラムは取り扱いのある店舗とない店舗があるため、購入前に確認しておくといいだろう。
カミソリ負けとの違い
前の記事で書いたカミソリ負けと、本当の敏感肌は原因が違う。
カミソリ負けは物理的なダメージが原因で、正しくケアすれば落ち着く。本当の敏感肌は、バリア機能が根本から低下している肌質の問題だ。
ただし重なっているケースも多い。カミソリ負けを繰り返している人の中には、もともと肌が弱く、敏感肌に近い状態の人が含まれている。カミソリ負けのケアと並行して、この記事で紹介したシリーズに切り替えることで、両方の肌状態が整いやすくなるだろう。
まとめ
- 本当の敏感肌とは普通の化粧水でも染みる・ピリピリする肌状態
- 原因はバリア機能の低下。潤いが足りず外部刺激に過敏になっている
- ぬるま湯でも皮脂は落ちる。洗顔は皮脂を守るものに変えること
- 基本は花王キュレルシリーズで全部揃う(洗顔・化粧水・日焼け止め・ボディ)
- さらに本格的に整えたい人にはdプログラム(資生堂)
- 極度の乾燥にはロコベースクリーム(セラミド3配合)
この記事は登録販売者の現場経験と知見をもとに作成しています。