最初に言っておくがスキンケアで肌に一番影響するのは、実は 紫外線(UV) だ。
肌の老化の約8割は紫外線によるダメージが原因とされている。日焼け止めを塗ること、UV対策をすることがスキンケアひいては美肌への近道なのは間違いない。
ただし、その前にやることがある。
洗顔だ。
日焼け止めも、皮脂も、外の汚れも、ちゃんと落とせていなければ肌の上に残り続ける。洗顔ができていない状態でUV対策だけしても、汚れと混ざって毛穴を詰まらせる原因になりかねない。
スキンケアの土台は洗顔にある。まずここから始めよう。
水洗いだけでは落ちないものがある
「毎日水かお湯で顔を洗っているから大丈夫」という人がいる。
残念だが、水やお湯だけでは落とせない汚れがある。皮脂、毛穴の詰まり、外出時についたほこりや排気ガスは、水洗いでは十分に落ちない。(もちろん日焼け止めも)
洗顔料は、水と油をなじませて汚れを包み込んで洗い流す。この働きが水洗いにはない。
洗顔料を使うだけで、肌の状態が変わる人は多い。
洗顔料の選び方
洗顔料を選ぶとき、多くの人は「何となくメンズ用を選ぶ」か「パッケージで選ぶ」で選んでいる。
それでも何もないよりはいい。ただ、少しだけ意識するだけで自分に合うものを選べる。
① 肌の状態で選ぶ
テカリ・ベタつきが気になる人
洗い上がりがさっぱりするタイプを選ぼう。「さっぱり」「オイリー肌向け」と書かれているものがそれにあたる。
乾燥・かさつきが気になる人
「しっとり」「乾燥肌向け」「保湿」と書かれているものを選ぼう。洗い上がりにつっぱる感覚がある人は、今使っているものが合っていないサインかもしれない。
ニキビ・肌荒れが繰り返す人
「薬用」「医薬部外品」と表示されているものを選ぼう。ニキビをふせぐ有効成分が配合されており、通常の化粧品と区別されている。
② 形状で選ぶ
洗顔料にはいくつかの形状がある。効果より「続けやすいかどうか」で選んでいい。
- フォームタイプ(チューブ):最も一般的。泡立てやすく使いやすい。最初の1本に向いている
- ジェルタイプ:そのまま肌になじませて使う。泡立てが苦手な人に向いている
- 泡で出てくるタイプ:ポンプを押すだけで泡になる。最も手軽で時短になる
どれが正解ということはない。続けられるものが一番いい。
メンズ用洗顔料の落とし穴
ここからは少し踏み込んだ話をする。
男性用の洗顔料は、男性特有の皮脂の多さに対応するため、皮脂をしっかり落とすことに特化して設計されているものが多い。
これ自体は悪いことではない。ただ問題なのは、皮脂を落としすぎると肌が「皮脂が足りない」と判断して、逆に皮脂の分泌を増やそうとする 点だ。洗った後にすぐテカる、という人は皮脂の過剰分泌が起きている可能性がある。
もう一つが「つっぱり」だ。メンズ用洗顔料を使っていて洗い上がりのつっぱりが気になる人は、洗浄力が強すぎて肌の水分まで奪われているかもしれない。
この場合の解決策はシンプルだ。メンズ用にこだわらなくていい。
「メンズ用」にこだわらなくていい
そもそも洗顔料は、もともと男性用・女性用に分かれているわけではない。「メンズ用」と書かれているものが特別なだけで、それ以外の洗顔料は性別を問わず使えるものがほとんどだ。
「メンズ用」と書かれていない洗顔料は種類が圧倒的に多い。保湿成分が豊富なもの、肌荒れをふせぐ薬用タイプ、美白有効成分配合のものなど、バリエーションが広く、自分の肌に合うものを見つけやすい。
つっぱりが気になる人、洗顔後の乾燥が続く人は、メンズ用にこだわらず選んでみるといい。
ひとつ試してほしいのが、メラノCC 薬用しみ対策 美白洗顔フォーム(ロート製薬)だ。薬用(医薬部外品)でしみを防ぐ有効成分が入っており、ドラッグストアで手軽に買える価格帯でありながら、使っている人も多い定番商品だ。メンズ用という表示はないが、男性が使っても問題ない。
洗顔にお金をかけすぎなくていい
正直に言う。洗顔料は高いものを買う必要はない。
スキンケアの中で、洗顔は「落とす」役割だ。肌に何かを与えるわけではない。洗顔料に2,000円・3,000円とかけるより、その分を化粧水や乳液に回した方が肌へのリターンが大きい。
保湿は肌に直接働きかける。洗顔は土台を整えるだけだ。
ドラッグストアで買える500〜1,000円程度のもので十分。まずは洗顔習慣を作ることに集中しよう。
洗顔の基本
洗顔料を買ったら、やり方も確認しておこう。間違ったやり方では、洗顔料を使っていても意味が薄れる。
- ぬるま湯で顔を濡らす(熱いお湯は皮脂を落としすぎる)
- 洗顔料をしっかり泡立てる(泡が汚れを包む。泡立てが不十分だと肌への摩擦が増える)
- 泡を肌の上で転がすように洗う(絶対に擦らない)
- ぬるま湯でしっかりすすぐ(洗顔料が残ると肌荒れの原因になる)
- タオルで優しく押さえるように拭く(擦らない)
擦らない を徹底するだけで、肌へのダメージが大きく変わる。
朝と夜、どちらも洗顔料を使う必要があるか
結論、夜だけで十分 なケースが多い。
夜はその日の皮脂・汚れ・日焼け止めを落とす必要があるため、洗顔料を使う。ここだけはしっかりやってほしい。朝は就寝中の汗や皮脂が気になる程度なので、ぬるま湯や水で流すだけでも問題ない。
朝も洗顔料を使う場合は、乾燥しやすい人は保湿タイプにするか、泡立てを控えめにして肌への負担を減らすといい。
まとめ
- スキンケアの土台は洗顔。UV対策より先にやること
- 水洗いだけでは皮脂や汚れは落とせない
- テカリ→さっぱりタイプ、乾燥→しっとりタイプ、ニキビ→薬用 で選ぶ
- メンズ用洗顔料はつっぱりや皮脂の過剰分泌を招くことがある
- メンズ用にこだわらなくていい。一般的な洗顔料で十分
- 洗顔料にお金をかけすぎない。コストは化粧水・乳液に回す
- 洗顔料は 擦らず、泡で優しく が基本
- 夜の洗顔はしっかりと。ここだけは外さない
洗顔を習慣にするだけで、肌の状態は変わる。難しく考えず、まず1本買ってみてほしい。
この記事は登録販売者の現場経験と知見をもとに作成しています。肌の状態が改善しない場合は皮膚科にご相談ください。